先日の新聞で、人が亡くなる時、仏や神の姿、あるいは亡き親族や両親に出会う体験を感じる人が四割近くあるという調査結果がありました。いわゆる、昔から言うところの「お迎え」です。亡くなる時には、このようにして旅立つ、ということが科学的に立証されつつあるという私たち宗教界に身を置くものとしては、誠に興味深い記事でありました。
科学万能の世界観、宇宙観、人生観では何とも未知なる世界でありますが、こういう真実・事実があることも、私たちにとって、救いであると思えるのです。
「死」のイメージは、どことなく暗くて、怖い、もの悲しい、「陰」の部分を感じる人が多いのではないかと思いますが、そうではなく、「陽」の部分も大いにあるのだということではないかと思います。
人が亡くなる時、亡くなって行かれるベットサイドで私たちが、寄り添って差し上げるいわゆる「看取り」の場に関わっていく重要性を改めて感じています。
法輪寺 佐野泰典