ホームヘルパー講座 受講 前半を終えて
法輪寺住職 佐野泰典
7月から始まった講座も回を重ねて、9月も半ば、秋風とともに、ようやく半分の日 程を受講者5名順調に消化しております。それぞれの講座受講体験は、受講者がその 思いを語っているところです。
講座開始時には、受講者18名中5名が僧侶ということで、講師の方も、受講者の 方も、やはり距離があったように思います。最初は、「なんで坊さんがここに来てい るの?」違和感ありありのようでしたが、それでも、毎回お互いが日中の仕事や学業 を終え、疲れての中、(特に私たちには、8月のお盆行事をこなしながらの受講は、 厳しいものでした、また台風襲来のおりも通いました)互いに介護者と要介護者に
なって実習を重ねる中に話し合ったり、互いの肌に触れたりしながらの講座受講で、 徐々に距離が縮まり、和気藹々とした雰囲気のなかで、感じたことは、当たり前のこ とながら、「人間と人間の対等な信頼関係の構築」だと思います。普段我々僧侶は、 法衣をつけると、どうしても自分の意思の如何にかかわらず「上から目線」になりが ちです。また対する人々も、よく言えば尊敬の念で接して下さります。
これまで我々は、それが当たり前だったように思います、しかし考えてみるに、医 者と患者の間も、このような関係があるのかもしれません。
私たちは、ひとつひとつ未経験のことを学んでいる最中ですが、最も大切な 「根本」がおぼろげながら、理解できてきたように感じております。
講座開始当初、資格取得のゴールまでたどり着けるかと心配でしたが、 なんとか半ばを折り返し、ゴールに近づいております。