「臨床僧の会サーラ」は、ふつうの僧侶が医療や福祉の現場に入って、患者さんやそのご家族、お年寄りや障がいをお持ちの方々のお世話をさせていただきながら、喜びや苦しみを共にし、いのちの安心(あんじん)を分かち合い、生老病死(しょうろうびょうし)の伴走者としての活動を続けています。
臨床僧の活動の現場は、病院や診療所、医療福祉施設、在宅患者さんがいらっしゃるご家庭などです。
二千数百年前、仏陀が「医王」とも呼ばれたのは、単に病を治す知恵を持っていたからではありません。病僧の垢身を清拭し排泄物の世話をしたという逸話が残されているように、自らがたどりついた悟りの境地を基盤に病人に寄り添い、〝身体〟と〝こころ〟両面のケアを行ったからに違いありません。生と死の狭間で悩み苦しむ人々の声を聴き、その痛みを共にしながら、安心(あんじん)の道を指し示したのです。
現代の臨床僧もまた、患者さんとそのご家族に寄り添い、喜びと悲しみを共有することを目指します。そうした活動は、当然、寺を支える檀信徒さん方も対象となります。戦前まで当たり前のように行われていたという檀信徒さんの看取りが復活することで、失われかけていた寺と檀家の絆が取り戻されるに違いありません。
私たちが今おもに取り組んでいるのは以下の活動です。
・病院や施設を訪問しての傾聴活動
・お寺での個別相談での傾聴活動=緑蔭
・がん患者会・遺族(そのご家族)の会・集いへの定期的参加
・勉強会